土佐市観光協会ブログ

2021年08月20日│観光情報

【実施しました】狩猟本能を呼び起こせ!~里山を荒らす犯人に迫る~

7月31日(土)土佐市谷地(やつじ)にて、期間限定体験プログラム「狩猟本能を呼び起こせ!~里山を荒らす犯人に迫る~」を実施しました。

 

【まずは事前講習から】

狩猟者の竹内さんに、土佐市谷地の鳥獣被害とその対策について色々とお話をお伺いしました。

竹内さんは、農業を営む上で増えすぎたイノシシの被害が深刻化した事がきっかけで、自分たちで駆除する事を決意。狩猟免許を取得されたそうです。

現在は、地域の若者で狩猟チームを組み積極的に活動されています。

 

【イノシシの脂を使ったハンドクリームづくり】

湯せんで溶かしたイノシシ脂に、3種類のアロマオイルからお好きな香りを選んでいただきます。

最後はオリジナルシールを容器に貼って冷蔵庫で冷やして完成です!

 

罠設置体験の様子

※設置体験終了後はすぐにスタッフが回収しています。また、使用した罠は全て安全装置をつけた状態で行っています

鳥獣被害対策員がくくり罠の仕組みや取扱う時の注意点、効果的な設置の仕方などについて説明を行い、グループに分かれて設置体験スタート。

制限時間は20分。

うまくカモフラージュできているか、罠に誘導できているか、など鳥獣被害対策員がグループごとにお話しを聞きながらチェックしていきます。

1番出来栄えが良かったチームには景品として、土佐市の(株)三彩さまが販売しているアウトドア専用のウェットタオルをお渡しさせて頂きました。

 

痕跡さがしの様子

実際の罠がどこにどんな風に仕掛けられているか、けもの道や足跡などの痕跡を狩猟者の竹内さんにご案内頂きながら、一緒に探していきます。

 

【仕掛けていた罠にイノシシが!】

前日に偶然にも竹内さんが仕掛けていた罠にイノシシがかかっていました!

前足にかっちりと罠がかかっています。このくらい、しっかりとかかっていれば外れる事はまず無いそうですが、かかりが浅いと外れて突進してくる事もあるので注意が必要です。(※この画像を撮ったあと、安全のため、さらに鼻取りをしてもらっています。)

目の前でかかっているイノシシを見ると、かわいそうに思う気持ちも沸いてくるのですが、令和元年度の高知県の野生鳥獣による農林水産業の被害総額は1億2,000万円。ちなみに過去10年間で最も被害額が多かったのは、平成24年度の3億6,000万円です。

農作物を守るため、そして人間と野生動物が適切な距離をとってお互いが安全に暮らすためには、必要な手段の1つなのです。

 

【イノシシ肉を試食】

※試食の際は少人数に分かれたうえ、手指消毒を行い食べる時以外はマスクを着用しています。

グループごとにイノシシ肉のソーセージやハム、ロース肉などをご試食いただきました。

参加者の皆さんからは「全く臭みがなくおいしい!」のお声が。

今回、ご試食いただいたお肉は須崎市にあるジビエ浦ノ内企業組合さまから購入いたしました。

 

【体験を終えて】

体験狩猟後は皆さんと一緒に記念撮影を行いました。暑い中、ご参加いただきありがとうございました!

少しでも野生動物における被害の実態と、それを守る狩猟者の皆さまの活動を知るきっかけになったら良いな、と思います。

今回の体験の様子は、8月29日(日)午前11時からKUTV テレビ高知「がんばれ高知!eco応援団」にて放送されますので、ぜひ、ご覧いただければと思います。

(参加者の皆さまからのお声)

★狩猟自体あまり身近なものでは無かったから新鮮だった。ハンターさんが若い人でイメージが変わり、更に興味を持った。

★映画で知った猟をする方はいかにも猟師という感じの男性だったが、竹内さんは普通のスリムな美人の女性でびっくりした。

★簡単に出来るものでは無いと思いました。

★実際に罠を仕掛ける事で具体的な工夫や苦労が分かりました。

★実際の体験を通じて、その土地での被害等を感じる事が出来た。

★母子のイノシシが実際に罠にかかっていた事は驚いた。直前に頂いたジビエはとても美味しかったけれど、命の恵みに本当に感謝したいと思った。ありがとうございました。

★スタッフの多さに驚きました。至れり尽くせりで、とても楽しい時間でした。ありがとうございました。

 

【協力スタッフ】

この体験プログラムを実施するにあたってご協力くださった、谷地狩猟メンバーの皆さま並びに谷地地区の皆さま、JA高知県鳥獣被害対策専門員、高知大学の学生有志の皆さま、土佐市役所農林業振興課、土佐市未来づくり課、土佐市地域おこし協力隊の観光担当者の皆さま、ありがとうございました。